タバコを吸う者へ告ぐ




序文

 余はタバコが大嫌いである。タバコが世の中からなくなればどんなに住み易くなるかと、常日頃考えている。たとえ上司であろうと、目の前でタバコを吸う人間に対しては断固拒否している。この文章は、1人でもタバコ吸いが減ればいいと願いながら、世のタバコ吸い全員に宛てて書くものである。


タバコの害

 タバコの何が嫌いって、言わずと知れた副流煙である。はっきり言う。余にタバコの匂いを一切嗅がせるな。煙が流れる範囲で吸うな。おまえらがなんぼ肺ガンになろうと頭が馬鹿になろうと知ったことではないが、余に影響を与えるな。
 大体あの副流煙は明らかに有害なのである。調べるのが面倒なので何がどうとは書かないが。もし無害であると主張するなら、外に吐き出さずに自分で全部吸え。金魚鉢かぶって全部吸え。「そんなことしたら死んじゃうよ」などと言おうものなら、次のセリフはこうである。「おまえは自分で吸ったら死ぬものを他人に吹きかけてるのか」と。それじゃサリンばらまいてる奴らと同じであることを否定できまい。

 それから、街中で吸うな。タバコは火種である。おまえらは街中で花火を持ってうろうろするのと同レベルのことをしているのである。余の手に触れてヤケドしたらどうする。可燃物と人間が多い場所で火気を扱うな。

 あと吸殻を捨てるな。タバコ水溶液がどれだけ毒性強いのか分かってるのか。水の色が見える容器に吸殻を一本捨てて見ろ。その水を飲んでみろ。飲んだら死ぬと思ったら吸殻を捨てるな。下水道に捨てれば道路に捨てるより罪が軽いと思ってる者もいるそうだが、むしろ直接下水に入れる方が始末に負えない。その下水は水道水にいずれ戻るのである。

タバコを吸う理由

 タバコ吸いはなぜこんな有害なものを吸うのであろうか。インディアンが昔まじないに使った葉を乾燥させて刻んで火をつけて、その煙をフィルターを通して吸うのである。全くもって意味のない行為としか思えないが、日本人の何割かがこのくだらない行為を日常的に行っているのである。

 なぜ吸うのかと理由を問うと、大概の者はこう応える。「ストレス解消のため」。人を馬鹿にするのにもほどがある。タバコを吸わない者はストレスがないとでも思っているのであろうか。このストレス社会にストレスを感じない人間などまずいやしない。タバコを吸わない者はタバコ以外にストレス解消法を持っているだけである。たかがストレス解消のために、周囲の人間にこれだけ有害な影響を与えるタバコを選択したその愚かさを自分で呪うがいい。

 一方でもっと多いのが、既に理由がなくなっている者。こうなるとただの中毒患者である。自分が合法ドラッグにはまっていることを自覚した方が良い。余は人物観察をする際に、タバコを吸う奴はその時点で点数を半分にする。そいつは他人を傷つけても気にしないか、有害であることを知りながらやめる意志力を持たないか、もしくは有害であることに全く気付いてないうすらとんかちであるかの少なくともどれかなのである。アメリカでは既に一般的になっている判断基準で、タバコを吸う奴は出世できないらしい。当たり前すぎる話だが、日本に普及しないのが歯がゆいばかりである。


タバコ対策

1)皆殺し
 タバコを吸う奴はかくも社会に有害な人間なので、全員死んでお詫びすべきである。余が政権を握った暁にはきっとそうするので、死にたくなければそれまでにタバコをやめておくこと。

2)タバコ絶滅
 タバコを非合法ドラッグに指定し、所持しているだけで犯罪扱いとする。権力者たちがタバコをこよなく愛する日本ではこの案を実施するのは難しい。大体連中がタバコ好きだから合法ドラッグになるのである。合法と非合法の境なんてそんなものである。

3)タバコ税100万倍
 発想を変えてみる。タバコを禁止するのではなく、実質的に入手しづらくすればいいのである。ならばタバコの値段を上げればいいのである。永年考え抜いて得た現実解がこれである。数字は別に何倍でもいいのだが、非現実的な数字にするのがコツ。どうせやめる意志力を持たない連中なのだから、家財道具一式を売り払ってでも吸い続けるに決まってる。そんな奴らを取り締まろうとしても限界があるので、むしろ上客として丁重に扱ってやろうというものである。この案の素晴らしいところは、以下の数々のメリットが存在することである。

メリット1:タバコ吸いの人数減少
 こんな馬鹿高いものを買う奴は当然ごくひと握りしか残らない。今まで漠然と理由もなく続けていてやめるきっかけを探しているような根性のないタバコ吸いは全部振るい落とされる。

メリット2:路上吸殻数の減少
 超高級品になる訳だから、吸殻でさえも高級品扱いとなる。そんなものをポイと捨てる豪気な輩が減る上に、万が一捨てられても即座に拾い上げる者が続出すると予想される。

メリット3:街中の火気の減少
 超高級品を入手したひと握りの筋金入りの愚か者は街中で見せびらかすことも考えられるが、そうなると欲しくても手が出ない貧乏人が群がって最悪の場合奪われることを想定したら、そんな危険な真似はできないはずである。よって安全な室内でこっそり堪能するパターンが大半を占めるはず。

メリット4:大幅税収向上
 タバコ税を100万倍にしたところで、タバコの販売量が100万分の1になるとは思えない。むしろ特権階級の証になることで、集中的に買い占める動きが出てきて、全体量としては従来と変わらないかもしれない。よってその分タバコ税収は増えることになり、より建設的な(タバコより非建設的なものがあるとは思えないが)用途の財源とすることが可能である。

メリット5:未成年タバコ吸いの人数減少
 今時の子供は、中学生辺りからタバコを吸うのが当たり前らしい。余の時代でも高校生で吸ってるのは当たり前で、成人式にタバコをやめたとか自慢気に話す愚か者を何人も見たものである。未成年がタバコを吸うのは本人の健康上よろしくないという教育問題の重要テーマがあり、何より余がタバコを吸うガキが大嫌いなのである。しかしこれだけ価格が異常高騰すれば、経済力を持たない子供には全く手の届かないシロモノとなる。親の財布から現金を持ち出すなど、経済力を持つ子供も世の中にはいるらしいが、家財道具を子供に売り払われるような家庭はさっさと崩壊した方が、将来起こるであろう禍根に比べればよっぽどましである。

 これだけ多くのメリットがあるのだから、誰かが公約に掲げて選挙に出てもいいと思うのだが、一向に見かけない。余が日本の政権を奪う際の第一歩はこれにしようと、固く心に決めている。


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