トゥデイ>皇帝ゴザールグッズを欲すの巻


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 ここ数日どうも活気が無いので、ここは諸君の奮闘を願うだけでは不十分であるからして、皇帝自ら勝負報告を行おうではないか。


 さて、これは先日の日曜日、18日のトゥデイである。はまん(仮名)亭にて土日と二日間遊んだ余は、共に遊んだむろふう氏と帰りがけに秋葉に寄ることにした。

 むろふう(仮名)氏はなんでもPSのソフトで買いたいものがあるらしく、またパソコンゲームでもパワードール2に惹かれるものがあるとの事で、最近銀英伝4以外にやるものが無くなった余も、何かめぼしいものを探しに付き合ったのである。

 むろふう(仮名)氏、目的ソフト三本を全て買い集める事に成功。一方、余の方はどのソフトを見てもそそられず、どうも敗北くさくなってきた。


 しかし、わざわざ秋葉に出たからには秋葉でしかできない事をすべきである。どうしたものかと悩む余の目に、店頭ノボリの文字が目に入った。

「バザールでゴザールフェア」

 余は何を隠そう、あのサルのファンである。数年前にTVのCMで登場した瞬間、バナナにつられて人間の設置した単純な罠に引っかかる彼にもう目は釘付けである。しかも2本連続バージョンでは2回目もまた同様の罠に引っかかるとは、もはやサルとしか言いようが無く、そこにまたしびれたのである。

 そんな熱烈ファンであるにも関わらず、それだけの為にNEC商品を買う様な真似は余のプライドが許さなかったのである。もっともボールペンを買ってもついてくるなら多分そんなプライドは捨てただろうが、軽い財布とバンディングしたプライドは容易に崩せるものでは無かった。

 さて、むろふう(仮名)氏を連れてそのノボリがある店内へ。いきなりCD−ROMのデモで「ゴザール一家の秘密」とか「CMフィルムの再生」とかのメニューを見た余は、ためらわず手を伸ばし、貪欲にその画面に見入ってしまった。昔見逃したバージョンを確認したり、得るものは非常に多かったが、その姿にあきれたむろふう(仮名)氏、ついに先に帰ってしまったのである。

 いよいよ情報だけでは我慢ならなくなった余は、店員に尋ねた。「ゴザールグッズありませんか」と。しかし返事はつれなかった。あれは非売品であり、商品のおまけでしか出せないそうだ。予想通りの結果を得た余は、軽い失望の内に店を出た。


 このまま完敗して帰宅か、と落ち込んだその瞬間。視線を下に落とす途中に何か引っかかるものを感じた余は、あわててサーチを開始。そして道端のアンケート軍団の陰にゴザールティッシュを発見したのである。そしてなおも探索した結果、そのさらに後ろにゴザールメモパッドも見つけてしまった余の足は、既にアンケート方向へと向かっていた。

 アンケートはどうやらNECのパソコンの新機種についてだと知ると、何気なくパソコンの方に視線を向ける。ほほう、これは面白そうだと言うような顔をして、ゴザールグッズなど全く知らないといった表情を交えたのだった。

 「アンケートにお答えいただけませんでしょうかー」 来た来た。我が術中にはまったな。しかしここで飛びついてはならない。ちらっと時計を見て、ちょっと忙しいんだけどな、とにおわせる。におわせつつ、いやいやそうに書き込む。

 「ありがとうございましたー」 うむ。さあよこせ。そらよこせ。違う、ティッシュよりメモパッドだ。よしよし、それだ。「どうぞー」 うむ。しかしここで喜んではならない。厳粛な面持ちで、何だこれは、といぶかしげに見ながら無造作にポケットに放り込む。

 角を曲がって、後ろを振り返り、見えない事を確認してからポケットからメモパッドをおもむろに取り出して眺める。自然と笑みがこぼれる。くくく、ついに手に入れた。これを勝利と言わずして何と言おう。家宝に指定しよう。余は上機嫌で帰宅した。


(94/12/21)

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