トゥデイ>皇帝、メガドライブに泣くの巻


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 本日は突然の一瞬の出来事の為に深い後悔に悩まされた余の苦悩を一つ聞いてもらおう。

 余はメガドライバー(メガドライブをする者の意)である。それもAD大戦略の為になったのである。ほかにもソフトはあるが、情熱の余りをほかに使っているだけでメインはADである。
 ADを知らない?そんなのはモグリ‥やめておこう。解説すると、大戦略シリーズの中でもメガドラでしかできない、二次大戦のドイツを主役にしたキャンペーンが売りのゲームである。キャンペーンというからには長いのである。マップを40枚以上クリアせねばならないらしい。実に長期間楽しめるおいしい話では無いか。

 さて、余の操るドイツ機甲師団はポーランドを電撃的に陥落させ、その勢いで西ヨーロッパ諸国を敵に回し、昨日フランスのソンムを勝ち抜いたばかりであった。本日はイタリアを援護するため、キレナイカにてこれから艦船を送り込む予定であったが、巨大な敵国、イギリスの手番になった為、少々暇を持て余した。


 ふと、外の洗濯物を取り入れるべきことに気づき、イギリスの戦略中にガラス戸を開き、メガドラ本体をまたいで外に出たのである。鼻歌混じりで今後の戦略を練りつつ洗濯物を両手に一杯抱えた余は、室内に戻ることにした。

 ここで足元にけつまづいて本体を蹴飛ばす程余は愚かでは無い。足元に十分注意を払いつつ、慎重に大きく本体をまたいだ。その時である。バサッという音と共に、取り入れた洗濯物が一部、本体に落下していったのである。陽動作戦に引っかかり、手元の力が緩んだほんの一瞬であった。

 ‥おそるおそる画面を確認し、特に乱れが無い事が判明し、「ふっ、さすがはメガドラ、ダテにでかくは無いな、なかなかショックに強いでは無いか」と一人満足していた余の脳裏に、ちらっと不安な予感が浮かび上がった。つまり、やけにイギリスの思考が長いのである。

 よくよく観察すると、その思考は同一ユニットで止まったままであった。さすがにこの位置エネルギーには耐えられなかったか。まあ良い、セーブなら15分前にしてある。ここら辺りの先見の明が皇帝の皇帝たるところである。

 さて、ロードし直すか。リセット。ロード。‥「セーブデータが破壊されています」との無情なメッセージが出る。再度リセット。ロード。「破壊されてます」。リセット。ロード。「破壊‥」


 ぐわあああああ。余が数カ月かけて進んだ十数面のデータがあああああ。‥‥れっきとした敗北である。


本日の教訓:君子危うきに近寄らず

(94/10/22)


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