トゥデイ>皇帝、肉屋に寄るの巻
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世にトマト旋風を巻き起こした(つもりの)皇帝の本日の勝負、舞台はガラッと変わって八百屋から肉屋へ。
夕方七時半。今日の気分は自炊である。しかしいつものコロッケを買う肉屋は七時で揚げ物は終わってしまう。ふーむ、困ったものだ、床屋などに行くのでは無かったな。腹は減るし、財布の中は思ったより少ないし。この暑い日々を過ごす為にはパワーとスタミナのつくものが食べたいところである。
その様な理屈っぽい考えにふけりつつ、愛用のチャリンコ「ドレクサード四世」をこいでいた皇帝の目に、いつもとは別の肉屋の「モツ煮込み100g150円」の値札が映った。話はここから始まるのである。
ふむ、モツ煮であるか。悪くない。たまには揚げ物以外も食すべきか。よし、親父、そのモツ煮200gだ。「へいっ、200ねっ」おお、威勢がいいねえ。八百屋と良い勝負だ。待つことしばし、モツ煮を乗せた秤の値は230gを指した。「よっしゃ、おまけだ」うむ、その言や良し。
さて、これだけでは寂しいし、隣の総菜屋で何を買うかな。悩んでいるときに「兄ちゃん、これ持ってって」と言いつつ親父が出したのは結構な量のポテトサラダ。・・・・親父、余が将来軍隊を編成する時には将軍に迎えてやろう。なーに、かの中国大陸にだってかつては肉屋出身の将軍がいたのだ、遠慮はいらん。
さーて、意外に豪華になった本日の夕食を食すか。親父に感謝しつつ、ポテトサラダをば。
パクッ
・・・・・・
パクッ
・・・・・・まずいぞこれ。こんなに食えってか。さては大量に売れ残ったな。おのれ親父め、余が警察を支配下においた日には貴様は独房入りだ。
ふんっ、全く気分が悪いわ、口直しにはトマトだな。ほう、以前持久戦に持ち込んだ青いのがまとまな色になっているぞ。よし、食してやろう。これにかぶりつくのが毎日の楽しみでなあ。
ガブッ
・・・・まずい。ちっ、威勢がいいだけのあの親父共は仲良く独房に押し込んでくれるわあっ。
本日の教訓:うまい話に気を付けろ
(94/ 8/ 3)
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