浜松OFFレポート 2001年版(9/22〜24)



註:このレポートにおいては敬称は全部省略。

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9/22(土)
 恒例の非電源ゲーム大会である浜松OFFに今年も参加。当初は子育ての忙しさに参加を見合わせる予定であったが、主催者である信長の強い意向により、新茶ひと袋という実弾攻撃が飛んできて妃を直撃し、子供を連れて実家に帰るという方法で参加が実現する。

 今年は帝都組の勧誘結果が思わしくなく、新規参加者が0で、常連も何名かスケジュールが合わず、遅れて参加する者もいたりして待ち合わせはかなり寂しいものとなる。2日前に判明した時点で、むろふう、Piromi、ジウと新幹線利用者が皇帝を合わせても4名である。しかもメンバーから見て道中ずっとEverquestの話になりそうで、引退した身には辛そうなので、前日になっていきなりJ.Rallの車に乗せて行って貰うことにする。そしてジウもこの行動に便乗することになるが、「ずっと寝て行けばいいや」という体たらく。車に乗るということを良く分かってない困った奴である。しかも集合してみると肌寒い朝にいきなり半袖半ズボン、よくよく見るとアロハシャツ。浜松とハワイを勘違いしている可能性大。

 J.Rallの車内ではジウが終始無口で、マンガを読んでたりぼんやり外の風景を見ていたり。残りの2人で約5時間ぶっ通しの会話が続く。ラーメンの話やら運転の話やら一般的な雑談も多かったが、一番インパクトのあったゲーマー的話題は、J.Rallの会社の人事研修では教材にDiplomacyを使っているらしいという話であった。ゲーマー同士でプレイしてさえ友達をなくすので有名なこの超硬派外交ゲーム、サラリーマンの研修で使ったら果たしてその効果やいかに。その会社とは仕事で付き合うことには絶対なって欲しくないと堅く心に誓うが、いかんせん誓いの効果が全くなさそうなのが泣ける。

 結局東京駅集合組はむろふう、Piromiの2名だが、Piromiが前夜EQのやり過ぎで遅刻、前代未聞の新幹線団体行動なしという結果になる。そんなこんなでバラバラに弁天島駅に無事到着。

 いつもと同じ宿に荷物を運び込んで自己紹介。今年は信長配下に2名新人が来て総勢10名。他のメンバーは全員知り合いながらも紹介は紹介。最初のゲームは、新人が是非にということでまず儀式と化しているACQUIRE、残りは史上最大に原題と邦題がかけ離れてるHEXAGON(孫子の兵法)。

1.ACQUIRE 15:00〜17:00
参加者5名:電光石火(新人)、奥津、Sin(新人、初プレイ)、Piromi、皇帝

 儀式なので今更説明の必要もない、ホテルチェーン合併金儲けゲーム。オーナーとなって数々のホテルチェーンを自在に操り、合併吸収のどさくさでお金持ちになるのが目標だが、いかんせんホテルチェーンの成長はチットのランダム引きにかかっているので自在に操れるはずがない。ただ今回は初プレイ者がいるため、チュートリアルということで株券をオープンにする。
 そのせいか展開は割と平凡。序盤に作られた高いホテルは転がり続け、安いホテルは干されて延々と最後まで残る。合併吸収されないと株主が儲からないという訳の分からないシステムにより、転がるホテルの株主が一番勝利に近づくことになる。この高いCONTINENTALチェーンを握っている奥津が前半トップを走り、なんとかそれに便乗して食らいつく。

 3回目のCONTINENTAL合併の際に、筆頭株主争いをまた繰り広げる2人に対し、3位株主の電光石火の行動が鍵を握るシーンに。残り僅かの株券を購入すれば順位変わらず、だが見送れば皇帝が購入可能になり筆頭の奥津を逆転することになる。「トップは叩く」というマルチの法則を忠実に守った電光石火の判断は正しく、最終的に叩かれた奥津が3位に転落したばかりか、皇帝がトップに成り上がったのである。

 株券オープンゲームは、読み違いという要素がなくなり、株数の記憶が必要なくなって平和なゲームになってしまうので、やはり緊張感が全くなく物足りない。勝利はしたものの、今一つ嬉しくなかったりする。なお初プレイプレイヤー相手にオープンゲームで完敗した経験者Piromiには猛省を促すものとする。

<結果>
トップ$44,000皇帝
 2位$39,500電光石火
 3位$38,000奥津
 4位$22,400Sin
 ドベ$20,400Piromi


 夕食にはまだ早いので、昨年の浜松最優秀ゲームに輝いた操り人形をプレイ。

2.操り人形 17:00〜19:00
参加者7名:Sin、電光石火、DOM、奥津、Piromi、ジウ、皇帝

 原題と邦題が史上2番目にかけ離れた、ドイツ製カードゲーム。とある王国の中枢役職を歴任し、合計で最も価値の高い建築物を揃えた者の勝ち。プレイヤーの立場は強いて言えば政治派閥のリーダーであろうか。つまり国王をプレイする者は毎回変わり得る。この辺が邦題の由来になっているらしい。

 プレイの手順は、まず役職の選択から始まる。前回国王だった者から順に、全役職(からランダムで1枚除く)から好きな役職カードを抜き取り、次の者に回す。最後の者は残り物1枚プラス最初にランダムで抜かれた1枚のどちらかを選ぶ権利がある。よってこの時点で国王とその周辺の取り巻きに高い自由度が与えられる。
 プレイ順は、1番暗殺者2番泥棒など、完全に最初から固定されている。あとは自分の手番になったら金を貰ったり建物カードを補充したり金を払って建物を建てたりして1ターンが終わる。そしてまた役職選択に戻る。

 各役職には色々と特殊能力があり、例えば派手な2役職で言うと、暗殺者は特定の役職をこのターン行動不能にし、泥棒は特定の役職から有金を全部盗むので事実上行動不能に近い。ここで指定対象は役職であり、プレイヤーではないので、特定個人を狙い撃つなら心理戦となる。なお国王を取ったプレイヤーは、次のターンも役職選択を最初にできる権利を得るので、そのまま放置すると延々と政権を維持して順位が崩れなくなる要因となる。

 さて実際のゲームは、DOMが初期政権を握り、暗殺者が国王を暗殺して、国王不在の場合前王が政権を握ったままというルールによってDOMから政権が動かない。座席的に好ましくないDOM政権はついにジウにより打ち倒され、長期となるジウ政権が発足。この間義賊大活躍、泥棒が毎回のように一番金持ちのプレイヤーから盗むのに成功するという激しい資金移動が発生、なかなか独走する者が現れない。

 そんな状態だから団子レースからなかなか動かないが、Sinが建てた特殊建築物の、「建物カードを換金する」能力により、魔術師を選んで換金→手札交換というコンボにより大躍進。着実に高価な建物を増やす電光石火との熾烈なレースになり、最後に建築家を選んでカードの引きに賭けて勝った電光石火が終了条件の8建築物を揃え、このボーナスで勝利かと思いきや、計算の結果たった1点差でSinが上回る。

 ちなみに長期政権だったはずのジウは、政権維持に腐心しすぎたのか、ダントツドベ。国王必ずしも勝者ならずというこのゲームのテーマを見事に体現した結果である。

<結果>
トップSin33点
 2位電光石火32点
 3位DOM29点
 4位奥津23点
 5位皇帝18点
 5位Piromi18点
 ドベジウ14点



 この後夕食。1人分余剰が発生し、途中参加のハナザー大将か、途中参加予定で未到着のおますのどっちの分かと謎のまま、結局どちらも食べずに引き上げられる。今年もみんなの余りを貰って3人前くらい食べる。毎年参加してると、「よく食べる人」の共通認識が全員に行き渡り便利である。


3.聖闘士星矢Me(ミレニアム) 20:00〜20:30
参加者6名:J.Rall、ぴえーる、DOM、むろふう、ジウ、皇帝

 毎年恒例のカードゲーム北斗の拳の代わりに、今年は皇帝のリクエストでその土台となった作品である星矢をぴえーるに持ってきてもらったところ、偶然J.Rallがコミケで最新版を買ってきて持参したというので、マニュアルも完備していることだし新しい方でプレイ。

 キャラカードを1枚引いて正体を伏せるとこから始まる辺り、システム的にはほぼ北斗の拳と一緒。問題は技に近距離と遠距離の2タイプあり、距離を合わせないと使えないという制限があることくらい。原作は少年ジャンプの有名なマンガなので浜松に来るような面子は大概基礎知識としてわきまえており、皇帝もまた大体のところは把握している。が、引いたキャラは暗黒スリー。フェニックス一揮の手下である暗黒軍団(軍団自体がザコなのだが一勢力扱い)の中の雑魚で、3人ひとまとめでなんとか一人前という悲しさ。

 なお他にはどういうのがいたかと言うと、なんと黄金聖闘士が2人、ムウJとシャカピエール。よりによって黄金の中でも手強い相手。あとはカシオスむろふう、ディオジウと一体誰だっけとよく思い出せない連中だが、はっきりしてるのは誰も味方じゃないということである。技カードがろくに来ない中、反撃カードばかりが手に貯まる。そのうちディオジウから停止攻撃を受け、体が思うように動かなくなり反撃カード使用不能。こうなるともともと弱い暗黒スリーじゃどうにもならず、あっさり殺されてゲームから除外。

 味方が1人もいない時点でこのゲームでは敗北を覚悟すべきなので、別段敗北自体は良いし、その後誰が勝ったのか興味もないが、一番悔しかったのは下記の会話。
DOM「皇帝のキャラ、ブラックの誰だっけ」
皇帝「スリー」
DOM「スリー?そんな奴いたっけ?ああ固有名詞じゃなくて3人の奴かあ。ぷぷぷっ」

 悪かったね固有名詞じゃなくて。ガッデム。



 ここで風呂に入るが、上がってきても大型ゲームが立ち上がる気配なし。ふとSinと電光石火がやっていたBattle Lineに興味を惹かれて見学し、再戦したがるSinから逃げる電光石火の跡を継いで対戦開始。

4.Battle Line 21:00〜23:00
参加者2名:Sin、皇帝

 純粋なカードゲーム。トランプに毛の生えたような程度の地味なカードゲームだが、意外によくまとまっている。簡単に言うと、7列にそれぞれ3枚のカードを置いていき、ストレートフラッシュ>フラッシュ>ストレートの順で強弱を判定して4列取った方が勝ち。ただそうすんなりとはいかず、戦術カードといわれる数字以外の特殊カードがスパイスを効かせている。

1戦目:4列の勝利以外に、並んだ3列の勝利というのも勝利条件になっているのだが、これをよく把握しておらず、本来価値が低いはずの端の列に注力してしまう。また途中までカードの最高数字が10であることも知らずにやっているなど、あまりに練度が低いためにあっさり敗北。

2戦目:戦術カードの使い方を覚え、やっとルールを理解して一手差でギリギリ勝利。

3戦目:上級ルールに変更。列の勝利判定が1ターン余計にかかり、カードを置いても相手に1回妨害のチャンスが与えられるらしい。これは戦術カードが重要だなと認識し、積極的に数字よりも戦術カードを取りに行く。が、戦術カードの使用は一方的にはできず、相手の使用枚数+1枚が上限となっているため、相手が使用してくれないとこっちの戦術カードは死に札となる。死に札が手を圧迫し、使える数字が少ないために後半自滅し、最終的には前半に築いた貯金を使い果たして敗北。

<感想>
 まずダイスを使わないゲームは好感度+1。勝利条件が列数だけなので、敵の主力列にはブタで受け流し、逆にこちらは敵の準主力を主力で打ち破るというのが理想なのだが、互いにその理想に向けハッタリをかまし合う辺りが好みに合う。カードの引きという運要素があるにはあるが、相手のハッタリを読む要素とのバランスがなかなか秀逸であり、戦術カードの重要性がまたいい味を出している。二人専用ゲームというのがちょっと惜しいが、今年の浜松で一番の当たり。


 その後も大型ゲームの気配なし。おますがようやく到着し、それなりに人数も揃うが、結局軽いゲームに流れる。

5.FORMULA MOTOR RACING 23:00〜24:30
参加者6名:信長、ジウ、おます、電光石火、Sin、皇帝

 F1を題材にしたファミリーカードゲーム。あまりに単純なシステムに10分の説明でゲームの全貌が見える。要するにカードに順位がいくつUPとかDOWNとか書いてあってそれに従うだけ。ただ対象はカードに書いてあり、必ずしも自分の色と合致しない場合が往々にしてあるのと、前後の車が一緒に動いたりするために多少の駆け引きが存在する。3戦やってポイントがトップのプレイヤーが勝つ。F1なのでトップになることにメリットは少なく、車もチームも2位からスリップストリームで踊り出るのが定石らしい。

 1戦目はジウが、2戦目は皇帝がポールを取り、ジウ優勢の状態で3戦目に突入。トップ目には当然ながら妨害が集中し、ついに2台ともスピンアウトして完全脱落。代わりに1-2を決めて大逆転を狙うSinがトップを取るが、これまた狙われて先頭車がクラッシュ、次におますが踊り出る。ポイントではビリのおますなので、2位はくれてやってうちがトップになればこのまま優勝などと絵を描いていたら、やはり次々と各チームの思惑により順位は変動し、最後に電光石火の落とすプレイヤーにより最終結果が決まる事態となる。先頭になったのはおますの車だったが、それは優勝戦線に影響は及ぼさず、2位以下の順位が重要となる。そして落とされたのは皇帝。ここで信長のタナボタ優勝決定。

<結果>
トップ信長19点(4/6/9)
 2位ジウ14点(10/4/0)
 3位皇帝13点(2/10/1)
 4位おます12点(0/2/10)
 5位電光石火11点(6/1/4)
 ドベSin9点(3/3/3)

<感想>
 まあファミリーゲームなので、目くじら立てて批評するまでもないかと。ただカードで十分ランダム性があるので、わざわざダイスを使うまでもない気はする。何かの罰ゲーム決定など、よっぽど盛り上がるシチュエーションを作らない限りは「いやー負けちゃった」で終わるのがファミリーゲームである。


9/23(日)
 日付変更線をまたいで、この辺から大型ゲームを始めてしまう訳にももういかず、かと言って寝るには早いのでやはりカードゲームでお茶を濁す。

6.チキチキマシン猛レース 00:30〜1:10
参加者5名:J.Rall、信長、Sin、ハナザー大将、皇帝

 同タイトルのテレビ番組をシミュレートしたカードゲーム。と見せかけて実はUNO。スタート時に自分の車を決め、UNOで上がる際に自分の車もトップにいないといけないという制限がつく。

 UNOのカードに、付帯効果として順位の上げ下げが書いてあるので、一見なんとか上がれそうな気配もするのだが、UNOということは上がりの前に一巡して他人の妨害を全て受けとめる必要がある。当然ながらそうやって自分の番が来た時には車は遥か後方を走ることになり、結局みんな同様に上がれないという事態を招く。

 そしてこのゲーム最大の致命的難点は、「山札がなくなったら放送終了を示すのでその時点でトップだった車の勝ち」というけったいなルールである。本来手札を懸命に減らすゲームであるはずのUNOが、このルールにより終盤になったら逆に手札をキープしておき、様々な対応手段を持っている方が有利となる。全然ゲームちゃうやん。

 結局派手に順位が動くのは主役のゼロゼロマシンであり、ゼロゼロ担当プレイヤーがいないために、みんなの車はケンケンの「木切り倒し作戦」「間違い道路指示作戦」などに巻き込まれてどんどん遅れるばかり。そのゼロゼロマシンも爆発であっさりドベに落ちたりと、原作に忠実にできているのはいいのだが、いかんせん他の車は脇役なので全然目立たない。最終的にトップに立ったのはゼロゼロマシン。黄金のマンネリパターンである。

<感想>
 絶対システム考えるの面倒だからUNOにしただけに決まっている。


 あまり遅い時間ではないが、最近まで風邪をひいていたせいか、あまり体調が万全ではない。むろふうがGunslinger未経験者のPiromi辺りに説明してるのを脇で聞いていたらウトウトし出したので、おとなしく寝る。そして朝食に起きるが、なんとなく寒気がするのでとりあえず午前中一杯は大型ゲームをやりそうにないし静養。昼に起きる。

7.星矢の拳(ぴえーる版) 12:00〜13:00
参加者6名:おます、むろふう、信長、Piromi、ぴえーる、皇帝

 昨日プレイしたカードゲームのぴえーる持参版。折角リクエストしたので、やはりこっちもやらないと失礼だろうという義理的プレイ。実際のところは、昨日やった時点で北斗の拳の方がよっぽど面白いとか思っていたのだが。

 今回もまた引いたキャラは暗黒軍団。まあ前回のスリーに比べてドラゴンだからかなりマシなんだろうし、またぴえーる版では暗黒ドラゴンはかなり強く設定してあるのでまともにプレイできそうな気配。初手からいきなりアテナの盾なるアイテムを引き、そんじょそこらの攻撃は受けつけなくなる。

 更に今回は仲間が2人も。ブラックキグナスPiromiとブラックアンドロメダぴえーる。しかしブラックアンドロメダぴえーるは、あろうことかポセイドンの壷を開けてしまい、仲間ではなくなる。一方で敵陣営はアテナおますに魔鈴むろふう、カミュ信長とバリバリの正統派キャラ。ただ今回は拾った盾のおかげで黄金聖闘士と言えども敵ではなく、かなり長期の睨み合いが予想される。

 戦力的にはひ弱なアテナおますだが、よくよく特殊能力を見ると、敵キャラを説得してアテナに忠誠を誓わせることができるらしい。ブラックキグナスPiromiがあっさり軍門に下り、ブラックドラゴン皇帝も必死に精神力で耐える変な展開に。そしてオープンカード終止符によりカード引きが禁止され、手持ちカードのみでゲームは終了へと向かう。キャラ能力のみで可能な説得は延々と続き、ついにアテナ軍団対ポセイドンの魂という構図になるが、いかんせん手持ちカードがないので決着に至らず引き分け。



 コンビニに昼食を買出しに出て、しばしお食事タイム。ここでいくつか小型ボードゲームが立ちあがっていた模様だが、不覚にも購入してきたマンガ雑誌(イブニング2号)に読みふけり見逃す。
8.RAGE 15:00〜16:00
参加者5名:Sin、むろふう、電光石火、ハナザー大将、皇帝

 所持者のハナザー大将がトリックキャッチゲームと説明するから、きっと相手を引っ掛ける心理戦なんだろうと期待したところ、トリックの意味が違っていた。ルールを聞くとトランプのナポレオンそっくりなトリック(プレイヤーが1枚ずつカードを出し合った一巡の単位の意)ゲームらしい。事前に取得カード数を宣言する辺りがそっくりである。ちょっと違うのは、全員自分の取得カード数宣言が必要であり、その当たり外れでポイントが上下してポイント累計で競うところ。

 序盤からびしびしと予想を当てた電光石火とSinの争いになるが、トップを走る電光石火は周囲から集中攻撃を浴び、強気の宣言数のはずがトリックを次々と落とすばかりか、マイナスポイントカードまで渡されて一気に転落。ゲーム毎に配られる枚数が1枚ずつ減っていくので後半は運ゲームとなり、引いたカードで集中攻撃もへったくれもなく、前半点数を稼いだSinがそのまま逃げ切る。

<結果>
トップSin+55
 2位むろふう+39
 3位電光石火+35
 4位皇帝+25
ドベハナザー大将+21

<感想>
 ナポレオンの方が駆け引きの要素が多いしよっぽど面白い。


 そしてついに2日目の夜。ここで大型ゲームをやらなければ浜松に来た意味がないことを全員認識しているので、やっとここで全員集合してゲーム選定会議。14名の内、信長とDOMが本格シミュレーションである航空母艦をやる約束をしていたとのことで別室に移動、6-6で分かれて2卓作ることに。選ばれたゲームはHistory of the Worldと1830。1830は結構面白い鉄道経営シミュレーションだが、2年前にプレイした経験があるので、未経験のHistoryに入る。
 準備とレクチャーを終えて丁度食事の時間。今年もまた鰻が出るが、輸入物全盛の昨今はスーパーで一匹分300円程度で売られることもあり、ありがたみが薄れたったらありゃしない。むしろ今年はDOMのお土産である巨峰がどっさり並び、その旨さの方がよっぽど印象深かったりする。

9.History of the World 16:30〜4:00
参加者6名:ぴえーる、Sin、J.Rall、電光石火、ROSE、皇帝

 Avalon Hillのボードゲーム。世界地図上で、紀元数千年前から2次大戦前までの歴史を再現する。プレイヤーは各時代(エポック)毎にランダムに実在の帝国をそれぞれ担当し、毎エポックにVP(Victory Point)を清算し、7エポック終了時に最大のVPを稼いだ者が勝利する。プレイヤーの立場が微妙で、さっきローマ帝国を担当した者が次のエポックでは中国を担当することがあるというよく分からない状態。きっと神様なんだろうということで深く考えず先に進む。

 各帝国は設定された固有の初期戦力値を持ち、多少ダイス目による運不運はあっても大体それが勢力に比例するので、基本的には割り当てられた帝国により大勢は決する。そして帝国の割当は一言でランダムと言ったが、実際にはVPの低い者から順に帝国カードを引き、それを自分でやるか好きなプレイヤーに押しつけるかの2択となる。これを繰り返せば、必然的にVPの大きいプレイヤーは大体へぼい帝国が押しつけられ、強い帝国は概ねVP下位プレイヤーが担当することになる。

 エポック1は古代文明なので、どこを取ろうとあまり差はない。次のエポック2ではペルシア帝国が、そしてエポック3では史上最強のローマ帝国が出現するので、これらをどう取るかが前半のカギとなるらしい。まずペルシアを取ったのはJ.Rall。大きく勢力を伸ばして、更にエポック3ではケルトを担当。へぼい戦力値の帝国であり、誰かが押しつけたものと思われるが、清算順序が最初であるというのが、前のエポックで稼いだ勢力をもう一回清算するチャンスを与えられるメリットになってしまい、更には6人プレイのため最大プレイ人数用に用意されている7帝国の内、引かれなかった1枚がなんとローマ帝国。これでJが独走態勢に入り、当然全員のバッシングに遭う。この足の引っ張り合いによりゲームは混戦に。

 皇帝はと言うと、担当する帝国がことごとく中東文明。そのためペルシアやマケドニアなどの猛攻にさらされ、一網打尽で壊滅の危機になるが、VPはなんとか清算をうまく済ましたおかげでまだ順位は上位と見なされる辛さ。実際には成長力が著しく落ちているので実質順位はもっと下なのだが、ほとんど全員が初プレイなのでそこまで汲んでくれはしない。

 エポック4で最大戦力を持つアラブを引き、なんとか押し返して中東とアフリカを支配し、なんとか上位戦線に復帰。Jを追う展開になる。ここからひたすらJの妨害に血道を上げ、引いたへぼい帝国は自分が使うのとJが使うのとどっちが困るかという観点でJに差し上げるという行為を繰り返す。こっちも2位なので、どのみちろくな帝国は貰えないことは覚悟の上である。

 かくしてエポック5になる頃には、Sinやぴえーると言った新興勢力が急成長してきており、果たしてトップ集団が逃げ切れるかが焦点に。エポック6でSinが引いたオスマントルコ帝国が、ダイス目で6を出し続けて連戦連勝、大躍進が始まる。一方でノーマークだったROSEも中国、インド辺りの帝国にこだわり続け、周囲を異常に6が多いダイスで蹴散らし急成長。

 エポック6で皇帝がついにJを抜き、バッシングに遭うも最終のエポック7で最初に清算を済ませてなんとか逃げ切りを図れるところに。ところがエポック6でスペイン無敵艦隊を、エポック7でフランス大帝国を率いるぴえーるが予想外の猛追撃。ノーマークのままいきなり50点を荒稼ぎして上位2人の醜い争いを尻目に逆転勝利。トップからビリまでたったの37点という大接戦。

<結果>
トップぴえーる187
 2位皇帝169
 3位Sin165
 4位J.Rall163
 5位電光石火151
ドベROSE150

<感想>
 さすが大御所Avalon Hill作品だけあって、よくできたシステム。プレイヤーの立場が不明確というのがゲームの性質をよく分からないものにしているが、純粋にバランスで見ると帝国カードの押し付けという方法でうまく調整している。また上記では触れなかったが、各種イベントカードを初期に配布しておき、好きなエポックで使わせるというのもなかなか面白い方法である。序盤のローマ帝国が一つの大きなイベントとなるはずで、それが出なかったことがゲームをどう変えたのか分からない部分があるが、それでも終盤の大逆転が存在し、逆に序盤からの独走も可能というのはなかなか微妙なバランスが取れていると思えた。今年の浜松唯一の大型ゲームは、大満足であった。


9/24(月)
 本当に半日かかり、朝4時にゲームが終了し、精魂尽き果てて全員就寝。そして翌朝はもはや小型カードゲームすらやる気力もなく、チェックアウト前に1時間ほどダラダラとジャガイモと野球の話(アメリカマイナーリーグで、キャッチャーが暴投したらランナーがホームに突入したが、実は投げたのはジャガイモで本物の球でまんまとタッチアウトにしたらその場で退場処分になったという笑い話、真偽不明)で暇潰し。そのまま撤収。

 かくして例年に比較して更にあっさりとした内容だった浜松が終わる。やはり大型ゲームは初日と2日目の2回やらないと充実感が不足。みんな確実に歳を取って体力が低下しているのと、牽引役のはに○が不在だったのが原因と思われる。来年こそは…と思うのだが、そもそも年々家庭の状況が悪くなっていくので参加の可否は非常に微妙である。まあもしこれが最後の浜松だったとしても、最後のプレイがHistory of the Worldであったことに関しては全く悔いはない。それくらい全プレイヤーがやるべきことをやった、立派なマルチであった。



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